MRIの公式関連について記載します。どの教材等にも掲載されていると思いますので、参考図書は割愛させて頂きます。
Contents
共鳴周波数について
w = γ × B0
w:プロトン歳差運動の角周波数
γ:磁気回転比 プロトンの場合は、γ=42.6[MHz/T]
B0:静磁場強度
撮像時間について
MRの撮像時間は、次式で表されます。
撮像時間 = TR × Ny × NEX ÷ ETL (÷ リダクションファクター)
TR:繰り返し時間、Ny:位相エンコードステップ数、NEX:加算回数、ETL:エコートレイン数、リダクションファクターはパラレルイメージングを使用した時
SARについて
MRIのSARについて より詳細に記載しましたので参考にして下さい。
SAR(specific absorption rate、熱吸収比、[W/kg])は、単位重量あたりの熱吸収比のことを言います。
このSARは、次のような公式があります。

この公式では球体となっていますが、国家試験のSAR問題を解くには参考になると思います。フリップ角と静磁場強度は、2乗に比例しています。
シーケンス中に、RFパルスを出力している時間の割合を、デューティーサイクル(以降Dと表記します)と言います。TRを小さくすると、Dは大きくなってしまします。
SNRについて
こちらのページにより詳しく解説しておりますので、参考にしてください。
SN比とは、SNR(signal to noise ratio)信号対雑音比のことです。
Twitterでご指摘を頂き、訂正致します。
やや煩雑になってしまいました。

ポイントとしては、
- FOVを変更しないで、Nyを増加すると、SNRは低下します。(Twitterでご指摘頂いたこと)
- FOVとNyを大きくすれば、ピクセル長さを変えずにSNRが向上します。
またSNを上昇させるためには、次のような感じです。
- Voxel volumeを大きくします。
- FOVを大きくする
- エンコード数を減らす
- スライス厚を大きくする
- NEXを増やします。
- BWを狭くします。
- その他(TR延長、TE短縮、3Dデータ収集、高感度受信コイル、静磁場強度↑)
しかしSNを向上しようとすると、次のようなトレードオフの関係も出現します。
※上の①~③に対応しています。
- 空間分解能が低下します。
- 撮像時間が長くなります。
- TEの延長に伴う信号低下やケミカルアーチファクトの増大が起こります。
ちなみにバンド幅については、別途記事を作成してます。