診療放射線技師になってから一度もマンモグラフィを撮影したことがないカワシマです。
まとまっていませんが、情報量として参考にして下さい。
いずれ内容を整理して、更新する予定です。
Contents
撮影の特徴など
日本人女性の最大乳房圧迫圧[N]は、100~120[N]です。
脂肪組織の多い乳房では癌を診断しやすいです。
微小石灰化は乳癌の診断に役立ちます。
乳癌の微小石灰影は増感紙のゴミと紛らわしいことがあります。
散乱線除去のために軟X線用グリッドを使用します。
ロジウムフィルタは乳腺含有率の高い乳房の撮影に使用します。
乳房を圧迫する目的など
乳房組織の重なりを分離して、広く描出し、石灰化と周囲組織(乳腺組織など)との写真コントラストを向上させます。
患者の動きによるボケを防止します。
乳房厚の減少により散乱線の発生を減少し、写真コントラストを向上させます。
乳腺全域に適切な画像濃度を与えます。
乳腺組織吸収線量を減少させます。
拡大撮影
エアーギャップ法を用いて、拡大撮影を行います。
Moターゲットについて
マンモグラフィでは、正常組織とのX線吸収差が極めて少ない病変組織を高コントラストで描出しなければなりません。
そのために15~25keV程度の低エネルギーX線が利用されます。
管電圧にして25~35kV程度のX線で、この領域のX線を選択的に取り出すには連続X線だけではなく、特性X線を利用したほうが、必要なエネルギーのX線を相対的に多く取り出すことが出来ます。
そしてモリブデン(Mo)は丁度この領域に特性X線を発生する性質を持っているため、マンモグラフィ用X線管のターゲットとして使用されています。
付加フィルタの役割
付加フィルタがない場合は、
- 高エネルギー成分は、コントラスト低下を招きます。
- 低エネルギー成分は、被ばく線量が増加してしまいます。
これらを改善するために、付加フィルタを挿入します。
ロジウムフィルタ
乳腺密度が高く、乳房厚が大きい乳房の撮影時に使用されます。
画質を保ち、かつ被ばく線量の軽減が可能です。
ただし、高エネルギー成分が増加することでMo使用時と比較するとコントラストは低下します。
ブラインドエリア
MLO撮影は、支持台を外側の大胸筋に合わせます。つまり基準を外側としていることから、乳房内側がブラインドエリアとなりやすくなります。
それを補うために、CC撮影を行います。こちらは支持大を乳房下部に合わせます。こちらは内側重視の撮影となるため、乳房外側、特に上部がブラインドエリアとなってしまいます。