高血圧に関する問題は、診療放射線技師の国家試験に良く出題されています。
62~70回で、5/9回出題されています。
Contents
過去に国家試験に出題された問題
70回 PM 58 高血圧症の原因になるのはどれか。
1.肝硬変、2.脳動脈瘤、3.腎動脈狭窄、4.慢性骨髄性白血病、5.副甲状腺機能亢進症
69回 AM 59 高血圧を呈するのはどれか。
1.川崎病、2.慢性膵炎、3.褐色細胞腫、4.多発性骨髄腫、5.甲状腺機能低下症
68回 出題なし
67回 出題なし
66回 出題なし
65回 PM 23 高血圧を生じるのはどれか。
1.膵癌、2.くる病、3.褐色細胞腫、4.前立腺肥大症、5.パーキンソン病
64回 PM 24 高血圧をきたさないのはどれか。
1.褐色細胞腫、2.インスリノーマ、3.クッシング症候群、4.甲状腺機能亢進症、5.原発性アルドステロン症
63回 出題なし
62回 PM 24 高血圧症の原因になるのはどれか。2つ選べ。
1.肝硬変、2.脳動脈瘤、3.腎動脈狭窄、4.慢性骨髄性白血病、5.原発性アルドステロン症
高血圧について覚えておきたい知識
高血圧の特徴など
- 脳卒中や循環器疾患の罹患率・死亡率のリスクが高くなります。
- 本態性高血圧と二次性高血圧の2つに分類されます。
- 本態性高血圧は、原因不明の高血圧(90~95%)です。
- 二次性高血圧は、別の原因疾患があり、その疾患の症候としての高血圧です。
国家試験では二次性高血圧についての出題がほぼ全てです。
代表的な二次性高血圧
国家試験に良く出題される二次性高血圧は、次のとおりです。
腎性
- 腎血管性高血圧
腎動脈の狭窄などで腎血流量が低下したために、レニン分泌が高値となる
内分泌性
- 原発性アルドステロン症
副腎皮質の原発性病変により、アルドステロンが過剰に分泌され、腎尿細管に作用して、Na蓄積、K喪失をきたす疾患
- クッシング症候群
副腎過形成、副腎腫瘍、下垂体腺腫などにより、主にコルチゾールが過剰に分泌されて起こる疾患
- 褐色細胞腫
副腎髄質細胞、交感神経細胞などから発生する腫瘍で、カテコラミンを多量に産生、分泌することにより、高血圧と代謝亢進などをきたす疾患
- 甲状腺機能亢進症
甲状腺からのホルモン分泌・産生の過剰によって、甲状腺中毒を生じる疾患。代表がバセドウ病です。
- 先端巨大症
成長ホルモンの分泌過剰症であり、巨人症、先端巨大症