診療放射線技師を目指す学生や若手技師に少し役立つ情報を提供します。
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CTの空間分解能について

CTの空間分解能について、国試レベルで記載します。

参考図書として、以下を使用しています。

スライス面

どこまで小さなものまで分離して識別できるかの指標です。ノイズによる影響を除外することが前提となります。

測定法

  • 繰り返しパターンファントムを用いた主観的評価
  • ワイヤファントムを用いてMTFを求める客観的評価

影響因子

影響する因子として、多めに記載しますが太マークしたとこが重要だと思います。

装置の性能
  • 検出器素子サイズ
  • 検出器の時間応答(高速回転時、周辺部)
  • 焦点サイズ
  • ビュー数
スキャンパラメータ
  • 再構成フィルタ関数 これ重要です!
  • 回転速度
  • 焦点サイズ

体軸方向(スライス厚)

スライス方向の空間分解能の指標としてスライス厚や感度分布があります。

測定法

ファントムには、コイン法、微小球体法(ビーズ法)が使われます。以前はアルミ傾斜板法が提案されていたそうです。

ヘリカルスキャンではファントムを撮影した後、求めたいスライス厚の1/10以下のスライス間隔で画像を再構成し、感度分布を測定します。そしてこの感度分布SSPの半値幅を実効スライス厚として用いられます。

影響因子

私の勉強不足もあり、これは凄く難しいと思います。なぜなら図書によって記載が異なるからです。この程度にしておきますので、ご了承ください。

X線CT認定技師講習会テキスト → 再構成やフィルタ関数は影響しないと書いており、特定の因子の記載はありません。

オーム社,CT super basic 第1版 → ピッチファクタに僅かに影響を受け、高いピッチファクタのときに、やや実効スライス厚が厚くなる(装置により異なる)とあります。

オーム社、標準X線CT画像計測 改訂2版 → 一般的に実効スライス厚に影響する因子としては、以下が挙げられる。焦点サイズ、ピッチファクタ(マルチスライスCTでは依存しない機種もある)、補間再構成法とあります。