診療放射線技師を目指す学生や若手技師に少し役立つ情報を提供します。
未分類 PR

CT装置ハードの概要

CT装置のハード面についての概要を記載します。
こちらも随時追記していくイメージですので、よろしくお願い致します。

 

リファレンス検出器(CT-AEC)

CT-AECと呼ばれるやつです。X線の出力をX線放射口、もしくは検出器の端で検出して、CT値の計算にフィードバックします。

位置決め画像から被写体の体格などを考慮して、X線透過度を推測します。そして本スキャンの時に、X線の管電流を自動で変化させる仕組みです。

 

ボウタイフィルター

X線管球のすぐ下に設置されている、蝶ネクタイの形をフィルターのことを言います。

被写体はほとんどが円形であることや、そしてFOVの中央と辺縁の距離によるビームハードニングの違いを補正するが目的です。このフィルターがあるため、X線エネルギーが均一化されるイメージです。

 

検出器

被写体を透過したX線は、散乱線除去格子を経て、検出器に至ります。

この検出器には、次のような性能が求められます。

  • 検出効率が高い
  • エネルギー依存性が少ない
  • 安定性がある
  • ダイナミックレンジが広い
  • 入出力の直線性が良い
  • 検出信号の立ち上がり・立ち下り時間が短い(アフターグロウが短い)
  • etc

 

ちなみに検出器は、最近では次の組み合わせが主流だそうです。

  • シンチレータ(発光する役割)

シンチレータには、CdWO4、(Y、Gd)2O3などがあるそうです。

  • フォトダイオード(電気信号に変換する役割)

 

以前は次のような組合せもあったそうです。

  • シンチレータ + 光電子増倍管

シンチレータには、NaI(Tl)、CsI(Tl)、CdWO4などがあったそうです。

  • キセノン(Xe)ガス検出器

 

DAS(データ収集システム)

DAS(date acquisition system)では、検出器の各検出器からの電気信号をコンピュータで処理できるようにA-D変換を行います。

DASの数によって1回転で得られるCT画像数が決定されます。