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CTのアーチファクトについて

CTのアーチファクトについてまとめてみました。

参考にしてください。

参考図書 X線CT認定技師講習会テキスト

被写体が原因のもの

ビームハードニングアーチファクト

被写体を透過する際に、連続X線の低エネルギー成分が減少することで線質硬化が起こります。これにより円形被写体の中央のCT値が低下するカッピングや後頭蓋下のダークバンドアーチファクトを引き起こします。

対策
ビームハードニング補正処理

メタルアーチファクト

歯の治療や骨折後の治療で金属などの高吸収物体があると、透過するX線が極小となり正常に再構成できなくなります。これによりストリーク状などのアーチファクトが生じます。また金属周辺では情報が欠損することもあります。

金属材質にもよりますが高管電圧を用いることで抑制可能な場合もあります。また投影データの補正処理によってアーチファクトを抑制する手法もあります。(MAR:Metal Artifact Reduction)

モーションアーチファクト

撮影中に被写体が動くことで発生します。

撮影条件が原因のもの

パーシャルボリューム効果(部分体積効果)

目にするCT画像は縦×横の2Dですが、実際にはスライス厚という高さも関係しています。2Dで見る画像のCT値は、単位体積(ボクセル)あたりのCT値を平均した値となっています。そのボクセル内に複数のCT値が異なる物質がある場合、物質の占める割合でCT値が決まります。よってスライス厚内の、組織の辺縁など占める割合が小さい場合は、不明瞭になってしまいます。

図 パーシャルボリューム効果のイメージ

対策
薄いスライス厚を使用します。→空間分解能は向上しますが、ノイズが増加します。

高吸収が原因となるアーチファクト

肩関節や股関節を撮影した場合、一定の方向に高吸収物質があるため、X線量が減少して再構成が不良となります。これによりヤスリ状アーチファクトが発生します。

対策
投影データのスムージングで低減可能ですが限界もあります。空間分解能も低下してしまいます。

ヘリカルアーチファクト

ヘリカルスキャンのピッチファクタの設定が要因となり発生します。ピッチファクタが大きいと、高吸収物体周囲に発生しやすいアーチファクトです。

ウィンドミルアーチファクト

ヘリカルアーチファクトが、マルチスライスCTでは風車状(ウィンドミル)のアーチファクトとなることがあります。ピッチファクタの設定が要因で、高吸収物体周囲に発生するアーチファクトがある。

ステアステップアーチファクト

ヘリカルアーチファクトやウィンドミルアーチファクトは、スライス位置で連続的に変化することから、構築した3次元画像で螺旋階段状のアーチファクトを生じます。

再構成間隔が十分に細かくない場合にも階段状のアーチファクトが発生します。
対策 再構成間隔を細かくする

コーンビームアーチファクト

コーン角が大きい場合(DAS数の多いマルチスライスCT)、コーン角補正が不良となり発生します。骨などの高吸収物体の周辺に発生することが多いです。

装置が原因のもの

リングアーチファクト

検出器素子の1つが不良となった場合に、その軌跡が円形となることにより生じるアーチファクトです。

シャワー状アーチファクト

X線管の一瞬のアーク放電によりX線出力が低下した場合、そのファンビームの計測が不良となり、そのファンビームに沿った複数のストリーク状アーチファクト(シャワー状アーチファクト)が生じます。

寝台やガントリに造影剤などが付着していることがあり、その影響で発生することもあります。