診療放射線技師を目指す学生に、国家試験で役立つ情報を提供しています。
参考

血液や血球に関して

カワシマがやや苦手の血液や血球に関してです。
私だけでなく、診療放射線技師と言った方が良いでしょうか。

日常業務では、血液データを見ることはあっても、参照する項目などは決まっているからです。

ただ国家試験には、まあまあ出題されている印象です。
7/9回出題されていましたので、一度まとめてみました。

免疫関連については、別途作成予定です。

国家試験に出題されている問題

70回 PM 50  正常の血液のpH に最も近いのはどれか。
1.6.8  2.7.0  3.7.2  4.7.4  5.7.6

69回 出題なし

68回 PM 52 形質細胞に分化して抗体を産生するのはどれか。
1.B 細胞、2.T 細胞、3.好酸球、4.好中球、5.マクロファージ

67回 PM 54 止血に関与するのはどれか。
1.血小板、2.好酸球、3.好中球、4.赤血球、5.リンパ球

66回 出題なし

65回 PM 3 抗体を産生する形質細胞に分化するのはどれか。
1.好酸球、2.好中球、3.B 細胞、4.T 細胞、5.マクロファージ

64回 PM 4 抗体を産生する形質細胞に分化するのはどれか。
1.好酸球、2.好中球、3.B 細胞、4.T 細胞、5.マクロファージ

63回 PM 2 病原体を貪食するのはどれか。
1.T細胞、2.B細胞、3.好中球、4.好酸球、5.NK細胞

62回 PM 18 急性細菌感染で増加するのはどれか。
1.好中球、2.好酸球、3.血小板、4.赤血球、5.好塩基球

血液

血液量

血液の量は、体重の約8%と言われています。

体重が60kgの成人で、約4~5リットルとなります。全血液量の1/3を失うと生命に危険を及ぼすと言われています。

血液の構成

血液は血球が45%、血漿が55%で構成されているます。

  • 血球 赤血球(99%以上)、白血球、血小板
  • 血漿 水(91%)、電解質(1%:Na+、Cl-、HCO_3^-、K+など)、血漿蛋白(7%:アルブミン、血液凝固因子など)、その他(1%:グルコース、アミノ酸、脂質、ビタミンなど)

 

血液のpH

動脈血のpH(生体のpH)は、7.40±0.05に保たれています。
pHがこの範囲を超えると、生体に異常をきたします。

血液は代謝によって産生される酸が多いため、常に酸性になりやすい状態です。
体内には、この酸を排泄するシステムがあり、血中pHを一定に保っています。
この酸を排泄するシステムでは、肺と腎臓が大きな役割を果たします。

pH<7.35
pHが酸性よりになり、アシドーシスと言います。

7.45<pH
pHがアルカリ性よりになり、アルカローシスと言います。

血球

血球は造血幹細胞で産生されます。

造血幹細胞は自己複製で増加したり、あらゆる血球に分化することができます。

また造血の場は、成長と伴に変わります。胎生期は肝、脾で産生され、出生後は骨髄へと移行していきます。

赤血球

赤血球の主な役割は、ヘモグロビンによる酸素の運搬です。

肺で新鮮な酸素を受け取った赤血球は、全身の組織に酸素を供給します。

また各組織が排出した二酸化酸素を肺へと運搬すします。

寿命は約120日間で、体内を循環後、脾、肝、骨髄などで破壊されます。

基準となる値には、次のようがあります。

  • 赤血球数(RBC) 男性450~550万/μL、女性350~500万/μL
  • ヘモグロビン(Hb) 男性14~17g/dL、女性12~15g/dL
  • ヘマトクリット値(Ht) 男性40~50%、女性35~45%

 

白血球

白血球の主な役割は、体内に侵入した病原体や異物から体を守ることです。

白血球は骨髄系とリンパ系に大きくわけることができ、そこからさらに詳細に分類されます。それぞれが異なる役割を担っていて、分類や役割は次のようになります。

 

骨髄系 顆粒球 好中球
50~60%
  • 感染防御や異物除去のための機能が備わっている
  • 感染・炎症部位へ向かう
  • 細菌の貪食・殺菌、マクロファージとともに食細胞と呼ばれる
  • 組織に移行したら数日でアポトーシスに至り寿命となる
好酸球
3%
  • 寄生虫に対する生体防御機能が備わっている
  • 気管支喘息、接触性皮膚炎、アレルギー性鼻炎などのアレルギー反応に関与している
好塩基球 1%
  • 即時型アレルギーに関与する
  • 抗原と結合すると、ケミカルメディエータを放出する。ヒスタミン、ヘパリンを含む
単球 5%
  • 強い貪食能、数ヶ月と長い寿命が特徴である
  • 組織に移行したら成熟したマクロファージとなる
リンパ系 リンパ球 B細胞
  • 造血幹細胞から分化したB細胞は最終的に形質細胞、メモリーB細胞へと分化する
  • 形質細胞 抗原に特異的な抗体を産生する
  • メモリーB細胞 抗原を記憶する。同じ抗原と出会った時に抗体産生が素早くできる。
T細胞
  • ヘルパーT細胞
  • 細胞傷害機能を活性化
  • 形質細胞の抗体産生を助ける
細胞傷害性T細胞
  • ウイルス感染細胞や腫瘍細胞を破壊する
NK細胞
  • 正常細胞には攻撃しない
  • ウイルス感染細胞や腫瘍細胞には攻撃する

 

※追記(2019/5/10)
第71回 午前53に出題されていたので追記しました。

リンパ球のB細胞はリンパ節で、T細胞は胸腺で成熟するそうです。

 

基準となる値には、次のようがものあります。

  • 白血球数(WBC) 4000~9000/μL

白血球数に異常があるときは、分画(ブンカク)を調べると鑑別に役立ちます。

  • 好中球(分葉核球) 20~70%
  • 好中球(桿状核球) 0~20% 読み方はカンジョウカクキュウ
  • 好酸球       0~5%
  • 好塩基球      0~2%
  • 単球        2~10%
  • リンパ球      25~55%

WBCが上昇している時

  • 好中球↑ 細菌感染症など
  • 好酸球↑ 寄生虫疾患、アレルギー性疾患など
  • 好塩基球↑ 慢性骨髄性白血病など

血小板 2020/6/9追記

血小板の主な役割は、止血の役割を果たします。

血中のフィブリンによって、血液凝固が起こり、出血を防ぎます。

基準となる値には、次のようがあります。

  • 血小板数(Pit) 15~40万/μL

2020/6/9 第72回 国家試験 午後57 に出題されていたので、追記

血小板は、次のように分化・成熟するそうです。

造血幹細胞 → 骨髄系 → 巨核球系 → 巨核芽球 → 巨核球 → 血小板