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撮影技術学

69回 撮影技術学 午後

第69回国家試験の撮影技術学の解説をオリジナルで作成しました。

随時更新して行きますので、参考にして頂ければと思います。

 

84 救急患者に対するX 線撮影で正しいのはどれか。

1. 頭部外傷の撮影は腹臥位で行う。
2. 創部が露出している患者は撮影対象ではない。
3. 異物誤飲の撮影ではおよその場所を予想して照射野を絞る。
4. 頸椎損傷が疑われる患者のネックカラーは外さずに撮影する。
5. 骨盤外傷の撮影では恥骨や腸骨稜を触知してポジショニングする。

解 4

1. 腹臥位(うつ伏せ)ではなく、背臥位(あおむけ)が自然だと思います。

2. 開放骨折のレントゲン撮影も行います。

3. 照射野を絞るよりも、検出器サイズの照射野で撮影する方が一般的であると思います。異物を見つける、否定するためにも観察できる範囲は広いほうが適切であると思います。

4. 頸椎損傷が疑われる患者のネックカラーは外さずに撮影します。

5. どこがどのように損傷しているか分かりません。普段通りの撮影法ではなく、大雑把に観察できる範囲を広くする方が適切であると思います。

 

85 体表基準と脊椎の位置との組合せで正しいのはどれか。

1. 甲状軟骨   第2頸椎レベル
2. 胸骨柄上縁  第1胸椎レベル
3. 剣状突起   第9胸椎レベル
4. 肋骨弓下縁  第5腰椎レベル
5. 恥骨結合上縁 第2仙椎レベル

解 3

体表基準と脊椎レベルも比較的頻繁に見る問題です。
覚えれば即答できるので、確実に取りたい問題です。

  • 喉頭隆起(甲状軟骨) 第4頸椎レベル
  • 胸骨柄上縁     第2,3胸椎レベル
  • 胸骨角       第4,5胸椎レベル
  • 胸骨剣状突起    第9,10胸椎レベル
  • 肋骨弓下縁    第3腰椎レベル
  • 腸骨稜      第4腰椎レベル
  • 上前腸骨棘    第2仙椎レベル
  • 恥骨結合上縁   尾骨レベル

 

86 頭部X線写真を別に示す。撮影法で正しいのはどれか。

1. Towne<タウン>法
2. Schüller<シュラー>法
3. Waters<ウォータース>法
4. Stenvers<ステンバース>法
5. Caldwell<コールドウェル>法

解 4

レントゲン撮影の中で、カタカナがつく撮影法は国家試験で良く出題されています。
その中でも頭部や副鼻腔はカタカナが多いので、1度整理しておくと良いでしょう。

国家試験の過去問では、ウォータース撮影の画像のみでした。

ウォータース撮影

 

87 乳房X線撮影の頭尾方向撮影について正しいのはどれか。2つ選べ。

1. 乳房下部がブラインドになりやすい。
2. 外側重視のポジショニングが行われる。
3. 上半身を反り返らせた状態で撮影する。
4. ポジショニングの際は乳房を最大限挙上する。
5. 髪の毛が写り込まないように注意が必要である。

解 4、5

  • 頭尾方向(CC)の特徴
    内側を重視した撮影法です。
    そのため外側上部がブラインドエリアになります。
  • 内外斜位方向(MLO)の特徴
    ブラインドエリアは、内側上部と下部になります。

マンモグラフィの他の特徴等は、こちらを参考にしてください。

 

88 心臓カテーテル検査で正しいのはどれか。

1. 右冠動脈造影では回旋枝が描出される。
2. 左冠動脈造影像から駆出率を評価できる。
3. 撮影フレームレートは毎秒3フレーム程度にする。
4. 右冠動脈は左冠動脈よりも多くの方向から撮影する。
5. ハレーションを防止する目的で補償フィルタを挿入する。

解 5

1. 回旋枝は、左冠動脈です。
2. 駆出率は、左心造影(LVG)で評価します。
3. 撮影フレームレートは、CAGで15f/s、LVGで20~30f/s程度が妥当です。
4. 主要な冠動脈は、右冠動脈1本、左冠動脈2本(前下行枝、回旋枝)です。ですから左冠動脈の方が多方向から撮影します。
5. ハレーションを防止する目的で補償フィルタを挿入します。

 

89 上部消化管造影写真を別に示す。撮影体位はどれか。

1. 背臥位第1斜位
2. 背臥位第2斜位
3. 半立位第1斜位
4. 半立位第2斜位
5. 立位第1斜位

解 4

数年に1回のペースでマーゲンの体位が出題されています。
画像と撮影体位の組み合わせは、経験していないと解答するのは困難であると思います。
ただ、この画像では違ったアプローチが可能です。次の2点から、解答することも可能であると思います。

  • 椎体を見る

画像上椎体が右を向いてます。右を向く=右が後ろに来るので、第2斜位になります。

  • バリウムの位置を見る

バリウムは胃の下の方にあります。これは半立位もしくは立位の画像になります。

 

90 肝臓のダイナミックCT像を別に示す。時相の順番として正しいのはどれか。

1. A – B – C – D
2. A – C – B – D
3. B – A – D – C
4. D – B – A – C
5. D – C – A – B

解 4

4つの画像を参照します。
Dは、造影されている箇所が見られないので単純撮影(造影前)と思われます。
Bは、大動脈が濃染されていますが、肝の血管や脾臓が造影されていません。早期動脈相と思われます。
Aは、大動脈が濃染されています。肝の血管や脾臓も造影されています。後期動脈相と思われます。
Cは、大動脈や臓器がほぼ均一に濃染されています。肝内の血管がやや濃染されているようにも見えますので、門脈相もしくは遅延相と思われます。

 

91 肩関節のX線写真を別に示す。矢印で示すのはどれか。

1. 肩峰
2. 鎖骨
3. 肩甲棘
4. 烏口突起
5. 肩甲骨上角

解 1

図を参照してください。この画像では、肩甲棘、肩甲骨上角は観察できません。
イメージ図的なものを作成しましたので、参照してください。肩甲棘は背面から観察が可能であるため、点線で表しています。

肩甲骨のイメージ図的なもの

 

92 点滴注入腎盂造影写真を別に示す。異常所見があるのはどれか。

1. 右腎盂
2. 左腎杯
3. 右尿管
4. 膀胱
5. 尿道

解 1

左腎杯の拡張が見られます。尿道はこの画像では観察できません。

  • 点滴注入腎盂造影:DIP(Drip Infusion Pyelography)

造影剤を点滴として、静脈内に注入する造影です。腎臓、尿管、膀胱など尿路の評価に用いれられます。

  • 経静脈性腎盂造影:IVP(Intra Venous Pyelogram)

造影剤を静脈内に注入する検査です。

 

93 頭頸部単純CT像を別に示す。正しい組合せはどれか。

1.ア顎下腺
2.イ上顎骨
3.ウ篩骨洞
4.エ食道
5.オ歯突起

解 5

ア耳下腺、イ下顎骨、ウ上顎洞、エ咽頭、オ歯突起