診療放射線技師を目指す学生に、国家試験で役立つ情報を提供しています。
撮影技術学

67回 撮影技術 午前

第67回 診療放射線技師 国家試験 撮影技術(午前)の解説を作成しました。
随時更新していきます。参考にしてみて下さい。

2020/11/02 見栄えが良くなったと思います。

83 頭部MRIを撮影するために患者を検査室に入室させ寝台に乗せたところで、患者が胸部にカイロを装着していることに気が付いた。 診療放射線技師の対応として適切なのはどれか。

1.体に付着しており移動する恐れがないと判断していつも通りの撮影を行う。
2.患者へは特に説明をせず検査を進める。
3.MR検査室の撮影スタッフとの情報共有の必要はない。
4.検査を依頼した医師に対して責任を追求する。
5.インシデント報告を行う。

解 5
カイロが体に付着しているとアーチファクトの発生原因や火傷の危険性があります。検査を中断し、カイロを外して検査するべきです。
重大な事故ではなくてもこのようなことが発生した場合は、再発を防止する目的でインシデント報告を行うべきです。また関連スタッフと情報を共有し、検査を依頼した医師には報告を行うべきです。

 

84 同一部位の撮影で管電圧を90kVから130kVに上昇させたときに考えられるのはどれか。

1.画像の拡大率が低下する。
2.被検者の被ばく線量が増加する。
3.被写体コントラストが低下する。
4.X線の骨組織での透過性が減少する。
5.被検者から発生する散乱X線が減少する。

解 3
管電圧を上げると、X線の透過力が増すことで画像コントラストが低下します。また被写体から発生する散乱線は増加します。

85 左鎖骨の正面X線写真を示す。 X線入射方向の組合せで正しいのはどれか。

    A        B
1.前 後       後 前
2.前 後       足側から25°斜入
3.後 前       前 後
4.足側から25°斜入    前 後
5.足側から25°斜入    後 前

解 2
画像では、左鎖骨の撮影が行われています。鎖骨遠位端が骨折して転位しています。鎖骨撮影の基本は、管球が正面と、尾頭方向から20°で撮影するのが基本です。

これを知らないで、画像からアプローチする方法として、肩関節の正面撮影の画像を思い出して下さい。肩関節の撮影は、上腕骨頭と肩峰間の関節を抽出するため、管球を頭尾方向20°で撮影します。管球を頭尾方向から撮影すると関節が抜けるということは、管球を尾頭方向にすると重なるということになります。

あと肺尖部を観察する方法などもありますが、ここでは省略します。

86 子宮卵管造影検査で正しいのはどれか。

1.経時的に撮影する。
2.40kV程度の管電圧で撮影する。
3.骨盤計測を目的とした検査である。
4.造影剤投与前にKUB撮影を実施する。
5.油性ヨード造影剤の使用は禁忌である。

解 1
子宮卵管造影は子宮内に造影剤を注入し、造影剤が逆行性に卵管を通過することを観察する目的で行われます。
撮影は子宮、卵管、骨盤腔内へ造影剤が到達するところを撮影します。骨盤部の撮影のため管電圧は70kV程度と思われます。
造影剤は油性造影剤と水性造影剤があります。

87 健常人の単純X線CT像で最も高吸収値を呈するのはどれか。

1.脳 2.肝 臓 3.筋 肉 4.乳 房 5.甲状腺

解 5
選択肢の中では、甲状腺が高吸収値を示します。
CT値については、CT値とウィンドウ機能についても参照して下さい。

88 腹部立位X線正面写真を示す。 画像所見で正しいのはどれか。

1.総胆管の拡張
2.大腰筋の線維化
3.腹腔内遊離ガス
4.鏡面形成〈ニボー〉
5.腹部大動脈の石灰化

解 4

画像ではニボー像が確認できます。イレウス(腸閉塞)を疑うサインです。

 

89 頭部血管造影側面像を示す。 描出されている血管はどれか。2つ選べ。

1.脳底動脈 2.前大脳動脈 3.後大脳動脈 4.上小脳動脈 5.中大脳動脈

解 2、5
頭部の血管造影、側面の画像です。
内頚動脈動脈が造影されて、前大脳動脈、中大脳動脈が造影されています。

 

90 造影後の三次元頸部CTの正面像と斜位像を示す。 正しい組合せはどれか。

1.ア   内頸動脈
2.イ   第6頸椎
3.ウ   鎖 骨
4.エ   椎間孔
5.オ   棘突起

解 2、4
確か複数の解が認められた記憶です。
正解が何かではなくて、しっかり解剖を覚えましょう。
ア 椎骨動脈、イ 第6頸椎、ウ 第1肋骨、エ 横突孔or椎骨動脈オ 横突起

91 胸部CT像を示す。 矢印で示すのはどれか。

1.上大静脈 2.腕頭動脈 3.上行大動脈 4.下行大動脈 5.右総頸動脈

解 1
解剖の問題です。下の図を参照して下さい。