第67回 診療放射線技師 国家試験 CTMRI PM の解説を作成しました。
参考にしてください。
10 マルチスライス CT 装置の特徴はどれか。 2 つ選べ。
1.コーン角が狭い。
2.複数の DAS を有する。
3.部分体積効果が増加する。
4.リングアーチファクトを生じやすい。
5.等方性ボクセルデータを得ることができる。
2,5
1. 体軸方向の検出器範囲にビームを照射するので、シングルよりコーン角は広がると思います。
3.4 そのようなことはないと思います。
11 X 線 CT 装置の日常点検項目に含まれないのはどれか。
1.ノイズ
2.空間分解能
3.時間分解能
4.低コントラスト分解能
5.エアキャリブレーション
3
時間分解能に関しては、測定方法が統一されていないことや測定難易度が高いことを考慮して含まれていないとなっていた気がします。あやふやな物言いで申し訳ありません。
参考文献等を見つけたら追記しようと思います。
日常点検や点検項目などについても参考にしてみて下さい。
12 MRI で高磁場装置ほど短縮または減少するのはどれか。
1.信号強度
2.化学シフト
3.縦緩和時間
4.T2* 以外の横緩和時間
5.ラジオ波の組織内浸透距離
5
この問題は消去法で解答するのが難易度が低い気がします。
1,5Tでは共鳴RFパルスの波長が長いので被写体を通り抜けますが、3Tでは被写体径に比べて波長が短いためRFの一部は体表で反射されてしまいます。これがRFが不均一になる原因です。
詳細は参考図書を参考にして下さい。参考図書 秀潤社,決定版 MRI 完全解説 第2版
15 1.5T MRI の高速 FLAIR 法について、TR を 10,000 ms、実効 TE を 100 ms とした場合、TI〈Iinversiontime〉[ms]の値として適切なのはどれか。
1. 50 2. 150 3. 400 4. 900 5.2,500
5
TRやTEがこうだからというより、1,5TにおけるTIを覚えてしまった方が早いと思います。

1,5Tで用いられるTIは脂肪が約170ms、脳脊髄液が約1,700~2,500ms程度です。
参考図書 秀潤社,決定版 MRI 完全解説 第2版
16 SE 法と比べた高速 SE 法の特徴で正しいのはどれか。
1.撮影時間の延長
2.脂肪の高信号化
3.磁化率効果の増大
4.比吸収率〈SAR〉の低下
5.軟部組織コントラストの向上
17 T1 強調像で最も高信号を呈するのはどれか。
1.筋 肉 2.脂 肪 3.靱 帯 4.骨皮質 5.脳脊髄液
2
表にまとめた画像を添付しますので、参考にして下さい。

18 MR 像No. 1を示す。 矢印で示すアーチファクトの原因はどれか。
1.血 流 2.磁化率 3.外来電波 4.化学シフト 5.呼吸による腹壁の動き

20 肝臓の MR 像 No. 2を示す。 正しい組合せはどれか。
1.ア 十二指腸
2.イ 胆 囊
3.ウ 門 脈
4.エ 腹部大動脈
5.オ 下大静脈


5
ア 胆嚢、イ 十二指腸、ウ 膵臓、エ 脊髄
このスライスだけだとイ 十二指腸が少し自信がないです。
21 頭部 MRI の T1 強調冠状断像No. 3Aと T2 強調冠状断像No. 3Bを別に示す。病変があるのはどれか。
1.下垂体 2.四丘体 3.松果体 4.錐 体 5.扁桃体


1

ピンク部分が病変になります。ここは下垂体になります。
またT1Wで下垂体後葉は高信号となることが多いので、そこから下垂体にアプローチするのもアリかと思います。
22 頭部 MR 像No. 4を示す。 矢印で示すのはどれか。
1.視 床 2.脳 梁 3.被 殻 4.尾状核 5.淡蒼球

4
解剖なので割愛します。
大脳基底核3つ(尾状核、被殻、淡蒼球)と場所を覚えると良いと思います。